が、一度は背を向けた静遍は左近を振り返ると、「この琵琶を持っていかれぬか」 「はい」 子供のように素直に左近は答えた。 「これも何かの縁」 と静遍が言いながら手渡す。 左近は母の形見を抱きしめるように受け取った。「ところで、今、拙僧を訪ねて来た…
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